映画『弥生、三月 -君を愛した30年-』
https://yayoi-movie.jp/
新型コロナウイルス拡大防止の世相の中で、鑑賞予定だった映画も3本ほど見送りましたが、これだけは観ないといけないと思い、公開初日から観てきました。
この映画を観に行くまで
キッカケは、12月に別の映画を見に行ったとき、映画館に蒔き置きされていたチラシを見かけたこと。 自分も3月生まれで、こと「弥生」という名前・言葉には思い入れが強いので。
あとは、30年間想い続けるってどういう心情なんだろうとか、それを3月だけ抜き出して描くってどういう感じになるんだろう、という興味も湧いてきて。
いざ公開を待っていた矢先、1月下旬から中国で新型コロナウイルスの感染拡大報道。そして2月に入ってからは日本国内でも感染者が出始め、イベントや外出の自粛。
2月から3月に掛けて、他にも観たい映画が3本あったのを見送りました。あとでレンタルも止む無しと。でも、この映画だけは観ないといけないと思い、初日から映画館へ。
金曜サービスデーも重なっていましたが、客の入りは160席シアターの3~4割程度。コロナ自粛ムードが無ければ、もっと入っていたのかもしれません。
そのぶん皮肉にも、警告されている「換気の悪い、不特定多数が密集する場所」という要件ほどの人口密度ではなくなっていた感もありますが。
さわりの感想(ネタバレ少なめ)
まずは、まだ見ていない人でも読める程度の感想を。
時間経過の表現について
日付は1日ずつ進むけど、年は同じ年内で連続したり、一気に跳んだり、回想で戻ったりします。3月2日~3日が同じ1987年なところだけは分かりにくかったので注意でしょうか。あとは携帯電話の変化とかで大体の年代の察しは付く。
最初はフワッとしていた時系列が、 一通り見終わって整理して繋がると二度美味しいのは『君の名は。』と似た感覚でした。年数が長い分、当時なにがあったか、自分は何してたか照らし合わせられるポイントも多いかも。
ストーリーから感じたこと
人生の背景には色んな出来事があり、転機の積み重なりで形成されていく、ということを改めて感じた展開でした。
その中でも、人生の始まりの「生誕」や、交わり合う「結婚」、終点の「死別」は、周りにも影響する大きな転機。
これも大好きなゲームのMemoriesOffシリーズ(特に1st)に近いものを感じたり。終盤の「人生はつくづくタイミング」っていう台詞が、軽口ではあるけど全てを物語ってて重い。
東日本大震災も、そういった転機の中の1つとして描かれていました。地震の瞬間、瓦礫と化した街、避難所の喧噪…。再現とはいえ、その日その場所での光景に触れて、改めて甚大さを感じました。
サクラが遺した録音テープが32年越しのキーとなっているけど、内容自体は「今初めて明かされる衝撃の真相!」…みたいにどんでん返しするものではなく。でもサクラの温もりが光明となります。
すれ違いのタイミングは絶妙に悪かったけれど、派手ではなく、ごく限られた人にしか起きないような話ではなく、誰にでも起こり得ると感じ考えさせられる、良いストーリーでした。
映画を観る前にしておいた方が良いこととしては、ダスティン・ホフマンの『卒業』を観てから行くと良いかも。中盤、それになぞらえたシーンが出てくるので。
ひとまず、さわりの感想としてはこんなところで。
次ページは鑑賞済み前提、ネタバレ自重しない本音の感想になります。
